Exhibition

「今村源 遅れるものの行方」展
【終了しました】 水戸芸術館現代美術ギャラリー

【展覧会概要】

《ヒカリにかえる》2017、ギャラリーノマル 大阪

今村源は、普段、気にも留めないありふれたものに、少しの隙間を加える、あるいは天地を入れ替えたり裏返したりすることで、ユーモラスな造形でありつつも、その軽く透明感のあるイメージから一転、日常と表裏一体にある深遠な世界を観る人に想起させる作風で広く知られています。ボール紙、発泡スチロール、石膏、針金やビニールなど、およそ彫刻らしからぬ軽い素材で、浮遊感溢れる「彫刻」を制作してきた今村の作品の根源には、彼が関心を寄せる森の地下に菌糸を張り巡らし、ときおり地上に姿を顕すキノコの世界があります。人間には見えない世界で、しかし確実に世界と共生し、世界を支えている菌類へと向けられた今村の思索は、私(個)を超えて連綿と続く生命の営みへと広がっていきました。本展は、1980年代前半より京都を拠点に制作活動をスタートさせ、いずれにも寄らない独自の哲学的作風で早くから注目を集めてきた現代美術家・今村源の10年ぶりとなる美術館の個展となります。

〈今村源(いまむら・はじめ)〉
1957年大阪生まれ、京都在住。81年に京都市立芸術大学美術学部彫刻科を卒業、83年に同大学大学院美術研究科彫刻専攻を修了。関西を中心に活動し、カラーワイヤーを使った平面作品や版画、針金で個々の彫刻がつながり合うインスタレーションなど、日常にあるありふれたものを用いて制作を行う。ユーモラスな形態をとりながら哲学的な作品は、日常と表裏一体にある深遠な世界を見せる。近年の個展に、「流れること/留めること」(ギャラリーノマル、大阪、2021年)、「パラパラパラ」(ARTZONE、京都、2018年)。展覧会に、「疎密考」(和歌山県立近代美術館、2021年)、「TADのベスト版 コレクション+ あなたならどう見る?」(富山県美術館、2020年)、「起点としての80年代」(金沢21世紀美術館、2018年/高松市美術館、2018年/静岡市美術館、2019年)、「東アジア文化都市 2017 京都 アジア回廊 現代美術展」(元離宮二条城/京都芸術センター、2017年)などがある。第35回中原悌二郎賞優秀賞(2007年)、第28回京都美術文化賞(2015年)を受賞。作品は国立国際美術館、伊丹市立美術館、兵庫県立美術館、和歌山県立近代美術館などに収蔵されている。

※施設の利用状況に関しては水戸芸術館現代美術ギャラリーのWebサイトをご確認ください

Place

水戸芸術館現代美術ギャラリー

個性的なタワーが目印の水戸芸術館。その中の水戸芸術館現代美術ギャラリーは、館内だけでなく街なかにアートを展示するなど、アートを通して地域の人々と繋がる活動も実施している。