Column
小さな村 10
「ヤギオ」私は背後からの突然の声に驚いて、すぐに後ろを振り返る。そこに立っていたのは、1人の女性だった。
「ヤギオ」私は背後からの突然の声に驚いて、すぐに後ろを振り返る。そこに立っていたのは、1人の女性だった。
また、夢をみた。私は北関東のとある地にたどり着いた。
夏の強い西日は夕日へと変わり始めていた。空は刻刻と明るさを失い、外の木々が長い影を落としている。掃き出し窓を突き抜けて、地続きに木陰を作り、建物の中と外の境界はなくなっていた。
毎回、番外編のような特別編のようなことになってきてしまったが、書かなくてはならないタイミングというものがあるので、今回は映画『ドライブ・マイ・カー』を観た感想を記す。
毎号、ストイックにお笑いについてコラムを書き続けているボンジュール古本。たった一度だけ、オープンしたことがある古本屋だ。
空は青紫色になりかけていた。モルタルが詰められた植木鉢を地面に埋め込んだという、凸凹とした舗装の上を歩き、ようやく敷地の端の道路との境界までたどり着いた。
もわもわー(地面)じわー(肌)たらたらたらー ぽたっ(汗)塩味
「そろそろ、行ってみようと思います」私はコーヒーの最後の一口をゆっくりと飲み干し、カップをテーブルに置いた。
以前からSNSで自分がつくった食べ物を載せているからか「料理がお得意なんですか?」なんてたまに訊かれることがある。