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「GO ON Radio」というカルチャーをつくりたい

サイトウナオミ

10月にスタートして早2ヶ月。みなさんGO ON Radioを一度は聴いていただけただろうか。今号ではGO ON Radio のパーソナリティ、サイトウナオミTSURUMAUのnachiに、それぞれの思いや考えを述べてもらった。(11/26の放送終了後に取材) ※写真は全て撮影のためマスクを外しています

FMきりゅうのスタジオ内。放送前の音声をチェック中

GO ON Radioのきっかけはサイトウさん

牧田:ラジオをはじめて2ヶ月になりますよ。きっかけはサイトウさんからのお誘いでしたね。

サイトウ:砂原良徳氏のポッドキャスト『Operation Sound Recovery』を聴いて、「こういうのやりたいな」って思ったのがきっかけ。そこからトントン拍子で話が進んでいったかな。ちょうどFMきりゅうの番組改編の時期だったので、タイミングが良かったのかも。

nachi:たまたま別件でサイトウさんへ電話したら「連絡しようと思ってた!」と言われて、パーソナリティに決定しました(笑)!

牧田:ラジオのパーソナリティをやる前と後で違いはありますか?

サイトウ:ありますね。僕は何度かゲストに出たことはあるんだけど、「気軽に適当にできるかな〜」って思ってたんだよね(笑)。でも放送するにあたっての規制はあるし、FMきりゅうからは「コミュニテイFMで番組をやっているということを考えて!」と言われたので、考えることはたくさんあったね。

nachi:ゲストで呼ばれる側は気楽ですよね。今もサイトウさんが操作をしてくれるので気楽ではありますが、話す内容やタイミング、秒数などは気をつけています。

サイトウ:30分だからね。30分番組は意外と忙しい!

牧田:ラジオがスタートしてまだ2ヶ月ですが、うれしかったエピソードなどありますか?

サイトウ:この前(11/12放送)のきりゅうシネクラブ共同代表の神山綾さんがゲストの時、ちょっといい話ができたかなぁ。「映画館は神山さんにとって、どのような場所ですか?」という質問に対して、逆に神山さんから僕たちに同じ質問をされたのね。僕たちの答えに対しての神山さんのコメントが良かったな。

nachi:「与えるだけで終わりにするのではなく、みんなでつくる映画館を目指したい」と言ってましたね。確かに良いコメントを聞き出せたと思います!

サイトウ:ゲストトークは15分弱なんだけど、ぶっつけ本番だから難しいよね。ゲストのプロフィール紹介で終わらないように、グッと魂に入り込む話をしたいけど、まだまだ取材力が必要だなぁ。でも収録で15分を切り取るより、ぶっつけ本番でポロっと出てくるおもしろい話が1つでもあればOKだと思うんだよね。

nachi:私はみんなの感想が気になる…。楽しんで聴いてくれているのかな?

牧田:FMきりゅうの方から聞きましたが、GO ON Radioは評判が良いらしいです!

サイトウ:さっき話したきりゅうシネクラブの神山さんのお母さんが、毎回聴いてくれているみたい。曲が流れたら口ずさんでるって(笑)。

nachi:自分では見つけられないような音楽をかけていると思いますよ。私も2人の選曲で知らない曲があるし、新しい発見があります!

ラジオの操作をするサイトウナオミさん

ローカルを突き詰めたグローバルを目指して

サイトウ:GO ON Radioをきっかけに他のFMきりゅうの番組も聴くようになったんだけど、最近やっと「コミュニテイFMで番組をやっているということを考えて!」の意味が分かってきたんだよね。

牧田:どんなことですか?

サイトウ:僕はまちづくりをやっているから、ラジオを始める時に周りから「桐生のまちの話をするんでしょ」って言われたんだけど、そういうことじゃなくてカルチャー寄りにしたいと思っている。だから身内ネタで終わらないように意識して、桐生市外の人が聴いでも楽しめるような「ローカルを突き詰めたグローバルの話」にしたい。僕は桐生市の人に向けて話しているのではなく、全国に向けて話しているつもりです。

nachi:そういう話の内容だと、桐生市を全く知らない人が聴いても「このまちでは何が起こっているんだろう、おもしろそう」といった想像が膨らみますね。

牧田:私ラジオで知らない国やまちの音を聴くのが好きなんですけど、それに近い感じかなぁ?まちのアピールではなく日常(会話や音楽など)を伝えることで、その場所に興味をもってもらうというようなことでしょうか。

サイトウ:「桐生は素晴らしいところだよ!」って言わなくても伝わる方法はあるよね。そういうことをイメージしてます。

牧田:そういう考えはラジオだからできることですね。2人はこれからGO ON Radioをどのように進化させていきたいですか?

サイトウ:僕はずっと「カルチャーってなんだろう」って考えていたんだけど、このGO ON Radioをカルチャーにしたいな。番組でかけた曲が流行ったりしてね(笑)。

nachi:割とゆるっとした3人がやっているので、気軽に聴ける番組だと思う。今日みたいに(11/26の放送は一曲入魂スタイル)30分番組なのに3曲も流すとか自由度高い(笑)!だから私は今の感じで続けていきたいかな。

放送前に台本を確認するTSURUMAUのnachiさん

GO ONとGO ON Radioの違い

牧田:GO ON本体とラジオの違いについてですが、私はラジオをやるイメージを持っていなかったので、正直なところ方向性に悩みましたね。1月からは月に1度のゲストとして出演し、GO ON本体に力を注ぎたいと考えています。2人はどのように考えていますか?

nachi:GO ON本体は自分の書きたいことを好きに書いているけど、ラジオは公共のもの。どっちもカルチャーを発信しているけど、GO ON本体は特異性のあるものだと思う。だから別物という考え方ですね。

サイトウ:僕のコラムは本編から離脱して番外編を書くこともあるんだけど、普段はあまりそういったことを話す機会がないんですね。なんか、そういう話を久しぶりにしたいなぁと思っていたら、ラジオに繋がったという考えもある。もしかしたら、こういうカルチャーの話を久しぶりにしたかっただけかな(笑)。

牧田:サイトウさんはGO ON本体の延長という考えですね。

サイトウ:僕は、ラジオって雑誌みたいなものにもなれるかなって思ってる。フォーマットはあるけど、それにハマらずに色々なことができそう。だから、毎回同じ形式にする必要はないのかなって。

牧田:1月からはセカンドシーズンになるのですが、新パーソナリティーの紹介をお願いします。

nachi:『食と器ming』のオーナー、水谷なおこさんです。なおこさんは、漫画とラジオが好きですが、特に漫画が大好きなんです。漫画の話をしたら、おもしろいかも(笑)!

サイトウ:僕があまり深く考えないで声をかけました(笑)。お互いにあまり距離が近くない方が良いかなと思って。なおこさんはユーモアのある、話をしていて、なんだか間合いが心地良い人だよね(笑)。

牧田:では最後に、今後のGO ON Radioについてひとことお願いします。

nachi:私は、このまま今の感じでやっていきたいですね!

サイトウ:1月からは僕がGO ON Radioの編集長として放送していきます。ゲストや特集など色々考えないといけないので大変ですが、形は定めずに変化しながらやっていきたいですね。

1月からGO ON編集人の牧田は、月に1度のゲストとして登場します。その際はGO ON本体の話をたっぷりと、そしてキレキレの選曲を抱えてスタジオ入りしますので、引き続きGO ON Radioをよろしくお願いします。

【GO ON Radio】
FMきりゅうで放送中。毎週金曜夜7時からの30分。再放送は土曜日朝10時。無料アプリでも聴けます。詳しくはこちらから。

10月から12月まではこの3人でお届けしました(左からTSURUMAUのnachi、サイトウナオミ、GO ON編集人の牧田幸恵)

Creator

サイトウナオミ

地図描き/ふやふや堂店主。群馬県桐生市出身。東京・京都を経て2012年秋より再び桐生市に住む。マップデザイン研究室として雑誌や書籍の地図のデザインをしながら、2014年末より「ちいさな本や ふやふや堂」をはじめる。桐生市本町1・2丁目周辺のまちづくりにも関わり始める。流れに身をまかせている。