Creator
詩や小説、フィルム写真など文学活動全般に、気ままにけれど見境なく手を出すただのひと。幼少の頃から物語を愛しているが、物語から愛されているかは分からない。いつか写真展を開くのが夢。謎めいたコトバの収集癖がある。
だから何だというはなしだ。上に向かって起きているかとたずねると、うめき声だけが返ってきた。
「しゃべる時は」と男が言う。「しゃべる時は、この紙に書いてください」指し示されるのはキャビネットの上に厚く積まれた手のひらサイズの正方形の紙切れ。
眠れぬ夜に、彼女はやってくる。ふ、と夜の香りがして、(夜露と暗がりの苔むす匂い、冷たくてよそよそしい匂いだ)気づくと彼女は私の隣で眠っている。