Column
おれたちのサラ・レコード
「19歳の衝動は美しく永遠」 90年代はとにかく忙しい時代であった。
「19歳の衝動は美しく永遠」 90年代はとにかく忙しい時代であった。
2022年5月14日。朝8時台に家を出て、10時30分から高崎電気館にて『探偵物語』を鑑賞。
夏になると外に出れば一気に汗が出てTシャツもベッタベタ、日差しが僕の敏感なお肌に直撃して、真っ赤になってヒリヒリして痛くてしょうがないんだ。
「どちらかというとスルー」「友人と話題にもならない」「アイドル映画」「一般受けするエンターテイメント」…。長らく私の中で、角川映画はそのような立ち位置にいた。
私は前かがみの体勢のまま上瞼をぐっと引き寄せてカオルの目を見た。カオルも私の目を見ていた。了解。まばたき。
勝手な思い込みだが、岩波ホールで上映する映画は文芸的で社会性が強く、予習しないと分からない映画。つまり絶対に寝る映画だと思い、長らく近づくことはなかった。
答えはあるのか。正解は導かれるのか。
2月号からコラムをスタートしたPEANUTS BAKERY laboratoryの長谷川渚さん。渚さんとは20世紀からの友だちだ。しかし約12年、お互いに連絡を取り合うことはなかった。
まばたきを終えると、目の前の青い塊の解像度が上がった。