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ただ友人に伝えたい『GOLDFISH』の感想
パンクとかロックって言葉が嫌いである。たまに「あなたのそういうところパンクでかっこいい」などと言われるのだが、はらわたが煮えくり返っていることに気づいてほしい。
江戸アケミが「ロックって言葉が生まれた時点でロックは終わってる」みたいなことを言ってたのだが、ムーブメントというものは、それをカテゴライズする言葉が生まれた時点で終わりなのだろう。私の考えるパンクとかロックは、全てそういうことだ。
『GOLDFISH』を観て、「生き様がパンク」なんて安易な感想を絶対に言っちゃいけないと思った。本気でパンクとかロックを背負ってる人の苦しみが滲み出てて、すごくつらかった。
それと「伝説」という言葉。人生の早い段階でピークを迎えた人のつらさ。私はそれを経験したことがないから、頭で理解することしかできないけど、27歳で死んでいった人たちのオーバードーズの原因もこういうことなのか。
「生き恥晒すより伝説になりたいよね」
長谷川和彦の現在の姿と重なって苦しい思いをしてる人は私ぐらいしかいないだろうけど、「生き恥って言うな!!」って泣き叫びながら運転して帰った。(長谷川和彦については次章を参照)
良い映画には必ず北村有起哉が出てるってクドカンが言ってたけど、ホントそう。北村有起哉すごスギ薬局。
ただ友人に伝えたい『生ける伝説 長谷川和彦が遂に動き出す! 』@DOMMUNEの感想
動く長谷川和彦。
話す長谷川和彦。
ウイスキーを瓶ごと飲む長谷川和彦。
そんな姿を見ることができて、感謝している。
ただ、これだけは言わせてくれ。
他人の意見とか感想とかメッセンジャーとかどうでもいいから、自身で脚本、監督で映画を撮ってくれ!以前Twitterで同じようなことをやってたけど、その後どうなった?何もないじゃないか。
天才と言われてから44年の空白。そこから新作を撮るハードルの高さは、私にだって分かる。でも、ファンを巻き込んで一緒に映画をつくるようなやり方はやめてくれ。コケたら「お前らが観たい映画をつくったんだ」とか言いそうだし、そんな新作は観たくないよ。
3本目が発表されたとしても、私が観たかった長谷川和彦作品は無いのだと知った。ヒーローが落ちぶれていく姿を見るのはつらい。でも弱い人なのだろう。それもよく分かった。
このまま「伝説」で死ぬのか、最後に何かを残して死ぬのか。
とにかくあたたかく見守るが、Twitterでの話題は驚くほど低かった。
「生ける伝説」ってなんて残酷な言葉なのだろう。