Column
いるのにいないだれか 3
―曖昧な―
私は前かがみの体勢のまま上瞼をぐっと引き寄せてカオルの目を見た。カオルも私の目を見ていた。了解。まばたき。
私は前かがみの体勢のまま上瞼をぐっと引き寄せてカオルの目を見た。カオルも私の目を見ていた。了解。まばたき。
勝手な思い込みだが、岩波ホールで上映する映画は文芸的で社会性が強く、予習しないと分からない映画。つまり絶対に寝る映画だと思い、長らく近づくことはなかった。
少しずつ暖かくなり、外を歩くことが気持ちよく感じられる季節が巡ってきた。
夢の中の私は、まだ20年前の姿のままで、見覚えのある景色は、以前、夢で見ていたあの村の景色だった。
答えはあるのか。正解は導かれるのか。
また番外編です。寄り道ばかりですいません。とある読書会のために『複雑化の教育論』(内田樹 著、東洋館出版社)を読んだので、その感想文のようなものを書いてみる。
昨年11月、41歳にして趣味を持つことが、ふいに人生に飛び込んできた。それは、走ることだ。
まばたきを終えると、目の前の青い塊の解像度が上がった。
前々回で、ようやく神保町付近まで来たので、今回はバイト先の「神田伯剌西爾(以下ぶらじる)」の周辺のお話です。